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2010年01月09日

法制度をどう改造するか?~暴走する検察:国策捜査を助長する刑事司法の実態とメディア~

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国策捜査 著:青木理

 国策捜査と思われる検察の捜査により、餌食にされた人たちへのインタビューを通じて、実際の捜査がどのように行われていたかを実証している著書「国策捜査」(青木理)に、検察の特徴が端的に表されているのでそれを元に考えてみたい。

この著書は、司法の問題性に注目した「日本の司法を考える会(亀井静香氏等々)」を中心に、現状の刑事司法の問題点を再考しようという試みの中で、国策捜査の標的にされた人たちのインタビューを中心にまとめられている。したがって、餌食にされた側からの視点が中心であり、検察側の分析もあるものの、内部事情に迫るものとはなっていないが、国策捜査の状況を把握するには十分な著書である。

●朽ち果てる検察の権威

 だが、いずれのケースにおいても最近の特捜検察による捜査は、検察が一度突き上げた拳をおろそうとせずに-あるいは降ろせずに-、「はじめに筋書きありき」で無理矢理に突き進んでいく点に大きな病理がある。そうさの課程で検察の描くストーリーと異なる事実や証言が出てきても意に介さず、筋書きありきの立件に向けて調書をつくり上げてゆくのだ。第8章で登場した元特捜検事の田中森一氏がこう断じていたことを思い返してほしい。
「すべてそうであるわけではないが、大きな事件では『はじめにストーリーありき』の傾向が特に強い。実際に捜査をして思いもよらない事実が出てきても、東京地検特捜部はそれを許さない。筋書きと違う事実は無視し、筋書き通りの事件に作り上げるんだ。筋書きを描くのは特捜部長ら検察幹部だから、途中で軌道修正などはできない。」
 だとすれば、デタラメな事件の組み立てが目立つようになるのは必然だ。実際、佐藤氏に襲いかかった捜査も矛盾だらけだった。
(佐藤優氏へのインタビューより、本文P187~188)

●官僚司法へと変貌

 続けて、秋山氏の分析。「捜査、取り調べ側に対して、国家組織の中で司法的チェックを本分とする裁判所が独自の判断で『ノー』と言うことがほとんどなくなっている。裁判所が権力機関としての機能だけは急速に肥大化させながら、市民の権利を守る機能は徐々無力化していく『官僚司法』へと変貌しているんです。」
(秋山健三氏へのインタビューより、本分P198~199)

●ワイドショー型政治

「私自身、不徳といえば不徳な部分もありました。ただ、私の事件をめぐっては、まず当時の世論状況があった。検察や外務省のリークによって作り上げられたものです。田中眞紀子は善玉で鈴木は悪玉。辻本清美はジャンヌ・ダルクで鈴木は悪代官だという一方的な世論。小泉政権になってからの劇場型、ワイドショー型政治(の影響)もあった。『なぜ鈴木を捕まえないのか』、『早く鈴木を捕まえろ』・・・・・。そうした世論の中で、検察は自分たちの作ったシナリオ、ストーリーに合わせて調書をつくっていった。検察リークなどでひとたび世論がつくられたら、こちらは抵抗のしようがない。(検察が)国策捜査をやろうと思えば、どんな人でもしょっぴけてしまうんです。」
(鈴木宗男氏へのインタビュー、本文P45)


上記、本文の内容を始めとして、国策捜査がまかり通る現実のなかには、大きく3つ条件がある。そして、それらが今後の法制度をどのように改造してゆけばよいかという部分のヒントになる。


■国策捜査を生み出す3つの条件

●検察は自分たちの作ったストーリーに併せて自白を強要してゆく。
・検察自らの捜査は稚拙であり、事実追求は二の次
・人質司法・・・保釈を盾にとり自白を強要。裁判官は検察にもたれかかり、勾留延長を続ける。

●検察と裁判官のもたれかかり(易きに流れる裁判官と成果を上げたい検察官)
・検察が起訴した刑事事件の有罪率は99.9%
・検察が作成する調書に重きが置かれる裁判。
・検察の権力は強大であり、裁判官も有罪にしておいた方が無難。その方が裁判官の出世・人事に有利。
・この現実を受け、無実でも罪を認め、早期保釈・執行猶予を獲得する手腕に長けるのが優秀な弁護士であるという曲がった弁護。

●メディアとの結びつき
・検察の太鼓持ちかのごとき報道に終始するメディア。
・検察当局のリークを裏もとらず書き立てる。逆に当局がストーリーに沿って(真実と異なったとしても)情報を流せば、メディアによって世論が形成され、事件が作り出されてしまう。
・情報入手の必要から、捜査の懐疑性があっても封印。

■国策捜査が行われるのは?
そもそも、国策捜査が行われるのは、政治家及び官僚の利益保護のためにならない。
・政府との取引・・・法務省への圧政軽減と邪魔者抹殺もしくはスケープゴートのでっち上げのバーター
・司法の場での汚職をもみ消すための国策捜査、内部告発をもみ消し犯人に仕立てる。
・政治家からの圧力、検察内部の力学により事件がもみ消される
・検事の出世・手柄欲と腐敗した政治を断罪する正義感に燃える形で、象徴的な事件を作り出して断罪する。

等々。


■今後の司法どうする?

 検察権威の失墜は進んでいる。かつて、国策捜査によって有罪となった、鈴木宗男、佐藤優等、政界・言論の場に復帰しているのは、強引すぎる国策捜査により、国民も違和感を感じ始めているからではないだろうか?
 一部ネット等で、事実が発信され始めているように、司法の場の見える化と事実共認の形成が不可欠となるだろう。

コメント

>検察権威の失墜は進んでいる。

この流れに乗って、今一番必要な検察の誤認起訴を裁く『評価圧力』を
形成していこう☆インターネットでの事実追求が、どんどん力を持ち始めている!

  • 匿名希望☆ 2010年01月14日 22:21

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