2009年04月03日

日本の原発導入の歴史5 ~海外の現況~

3/22投稿 日本の原発導入の歴史4 ~隠蔽される事故情報~ に引き続き、海外の現況について見ていきたいと思います。
まずは、事故報道に掲載されていたフランスの現況から。
<フランスの現況>
フランスは、アメリカについで世界第2位の原発保有国ですが、現在運転中の原発の80%が、1980年~1990年の10ヵ年に集中して建設されています。耐用年数は40年とされている為、2020年から大量の建替えを行う必要に迫られています。
実は、このことも余り報道されていません。

当然アメリカもこの問題を抱えております。日本にもこの問題は、やってきます。
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フランスの原発建替えについては、原子力百科事典ATOMICAに詳しく掲載されていますが、財団法人 高度情報科学技術研究機構へ運営が移管される為、しばらくの間見られません。
参考http://www.atomin.go.jp/atomica/14/14050213_1.html
問題は、一気に建替える事が不可能なので、原発の寿命延長を検討し、長い炉で50年間に延長して、建替え期間を稼ぐ計画とせざるを得ないところにあります。
また、もう一つの大きな問題として、世界最大規模の核燃料再処理計画を掲げながら、そこから生じる大量の高レベル放射性廃棄物の最終処分場がいまだ決まっていないというのもあります。
さて、フランスはこういった大きな問題を抱えながらも、国策会社のアレバは日本の三菱重工と提携し、将来的な資本拡張を目指し、怪気炎を上げています。
そして、北アフリカから中近東にかけて、サルコジ大統領が自ら訪問して、原発建設の政府間合意を着々と取り付けています。
合言葉は、“温室効果ガス排出ゼロ”です。
フランスの原発ビジネス(サルコジ大統領 湾岸諸国に“民生用原子力”売り込み)

2008.1.16 きょうの世界 NHK BS1
サルコジ大統領はサウジアラビア、カタールに続いて最後の訪問国UAE(アラブ首長国連邦)に入りました。
今回の歴訪でサルコジ大統領は軍事や原子力分野での協力に関する合意に意欲をみせ、特に原子力発電など民生用分野での協力を進めたい意向を示しました。
これでフランンスとの間で民生用の原子力利用に合意したのは、今回のUAEを含め、去年7月のリビア、12月のアルジェリアのこの3カ国になります。
(フランスF2)
アルジェリア、リビア、UAEアラブ首長国連邦、行く先々で次から次ぎと交わす契約にはサルコジ大統領肝いりの民生用原子力が常に含まれています。
10年~15年の年月がかかる原子力発電所建設、まずは政治面での合意を結ぶ必要があります。
外相が議定書にサインをしました。大手原子力企業は好意的です。
アレバ会長) 「湾岸諸国とこれだけの規模の政府間合意を結んだ意義は大きいです」
アラブ世界は政治的な不安定さもありますが、3カ国でと契約が結ばれました。
去年11月には中国の2箇所で、1月にはインドとも結ぶ可能性があります。
軍事戦略専門家)この種の施設では軍事用の核物質は作れません。国際原子力機関も厳しく監視することになっています。

<欧州主要国の現況>
●イギリスは、脱原発の方針を転換し、2020年までに新たな原子力発電所を稼動させる方針を発表しました。こちらも、“地球環境問題の切り札”として。
 参考http://www.eic.or.jp/news/?act=view&oversea=1&serial=17985
●ドイツでは、2021年までに原発全廃合意(2000年社会民主党シュレーダー前首相)がなされましたが、昨年の洞爺湖サミットでの首脳宣言に「地球温暖化対策として原子力エネルギーの活用」が盛り込まれた事を受けて、見直しの声が大きくなっています。
社会民主党と大連立政権を組むキリスト教民主同盟が、脱原発の見直し派で、原発再整備の政策を持っています。
 参考http://www.chunichi.co.jp/hold/2008/touyako/CK2008070902000282.html
●あの原発事故があった、スウェーデンも1980年に原発全廃の国民投票を行い、全廃政策を推進してきましたが、今年2月に政策転換の方針を打ち出しました。
 参考http://sankei.jp.msn.com/world/europe/090205/erp0902052340009-n1.htm
●イタリアも昨年末にベルルスコーン政権が原発再開宣言を行っています。
 参考http://www.afpbb.com/article/economy/2394592/2957956
●フィンランドが既に新規原発を着工し、ポーランドも新規建設計画を発表しました。
参考http://www.local.co.jp/news-drift/social.html
   http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/europe/212308
欧州では、北欧2カ国、中欧7カ国、東欧10カ国に原発があり、ベラルーシが建設中、ロシアは、20基の増設計画を発表しています。
こう見てくると、欧州では、地球温暖化対策の一環として、原発推進の流れが相当強まっています。
アジアの状況はどうでしょうか。
アジアでは、日本・中国・韓国・インドの4カ国に原発があり、北朝鮮・インドネシアが建設中、ベトナム・タイ・フィリピン・マレーシア・バングラデシュの5カ国が、新規導入を表明しています。
その中でも特徴的なのが中国です。

<中国の現況>
中国では、これまで2020年までに、原発の発電設備容量を3600万kwとし、総発電設備容量に占める割合を4%とするとしていましたが、これを4000万kwに上方修正し、今年7000万kwと大幅に上方修正することを発表しました。
現在稼動中の原発は、6箇所11基で900万kw。従って、7000万kwとするには、100万kwのユニットを61基も建設しなければなりません。なんと、11年間を通じて毎年5~6基を建設するという途方も無い計画です。
参考http://www.nikkei.co.jp/china/finance/index.aspx?n=AS2M0601P%2013022009
●欧州・アジア以外で原発の新規導入を計画しているのは18カ国で、
中近東13カ国
イラン(建設中)、トルコ、カザフスタン、イスラエル、ヨルダン、イエメン、グルジアアラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア 
グルジア以降の7カ国が仏と協定
 
アフリカ4カ国
エジプト、アルジェリア(米と協定)、リビア(仏と協定)、モロッコ(仏協定)
その他2カ国 :
オーストラリア、チリ
世界の動向を見ていくと、フランスの外交政策もあいまって中近東・北アフリカに新規導入国が続出しています。
1997年の京都議定書を経て、年々高まる地球温暖化対策の流れに、原発推進政策が完全に乗っかる形で現在に至っています。昨年の洞爺湖サミットが金字塔といったところでしょうか。
但し、各国の原発政策転換の大きな引き金となったのが、米国の転換であったと思います。
 
<米国の現況>
2001年3月、発足間もないブッシュ政権が、京都議定書の署名を撤回します。そして4月に、「国家エネルギー政策→グローバル核エネルギー協調構想」を打ち出し、原発建設の復活とプルサーマル開始宣言を行いました。
1979年のスリーマイル島事故以来、原発着工を凍結してきた米国ですが、あの石油政権のブッシュ大統領が、石油依存からの脱却を宣言したのです。それも、石油掘削関連会社ハリバートンカンパニーのCEOでもあったチェイニー副大統領を中心として。
 この転換の背景は、3つほど考えられます。
 


 1.1999年より、原油高基調に入り、2000年にOPECの原油供給余力の低下が報告された。
 2.京都議定書の非批准にかわる、米国独自のエネルギー路線を打ち出す必要があった。
 3.北朝鮮、イランの核疑惑が浮上し、核非拡散のために、プルトニウム再処理の米国一元化を推
   進する必要があった。

その後、2005年にエネルギー政策法を制定し、脱石油経済の推進を明確にします。
この間に、地球温暖化に対する国民意識の高まりもあり、2006年のゴア氏「不都合な真実」で頂点に至ります。
この影響は、全世界に波及し、特に日本のマスコミは、地球温暖化問題一辺倒です。
この間に、原発建設業界は、日本企業を中心に提携・合併の再編が進み、フランスのアレバと三菱重工の提携は既に紹介しましたが、東芝がウェスチィングハウスエレクトリック(米国)を吸収GEと日立が提携して3大グループが形成されています。そして、各国への盛んな営業を展開しています。
原発は、CO2排出ゼロが合言葉。
がしかし、

○燃料のウランを作り出すためにどれだけのCO2排出があるのか?
○放射性廃棄物の処理はどうなるのか?  
○40年後の建替え問題はどうするのか?

 

この辺りは、余りマスコミが取り上げません!

本稿は、日本の原発導入の歴史を追いかけて来ましたが、はらずも「地球温暖化問題と原発促進の短絡化」という世界潮流が見えて来ました。
この大きな潮流は、米国をはじめとする各国政府、原発業界、専門家知識人、マスコミがこぞって作り上げてきたものなのです。
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List    投稿者 atoms | 2009-04-03 | Posted in 02.アメリカに食い尽される日本3 Comments » 

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コメント3件

 米流時評 | 2009.07.20 18:03

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