2009年03月09日

日本の原発導入の歴史3 ~日本の反米世論操作~

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ビキニ環礁の水爆実験
2/19投稿 日本の原発導入の歴史1 ~事実が隠される構造~
2/21投稿 日本の原発導入の歴史2 ~アメリカ側の事情~
から少し間が空きましたが、今回は原発導入に対する国内世論について書いていきたいと思います。 8)
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では、日本の原発導入の歴史2 ~アメリカ側の事情~ でも書かれていた正力が行った反米世論の沈静化の具体的な手法とは
1.読賣新聞による原子力平和利用キャンペーン
 正力は、讀賣新聞を使って、原子力平和利用というテーマを繰り返し取り上げます。特定の政治課題をメディアで繰り返し取り上げることによって有権者に重要だと思わせることをプライミングと呼ぶそうなのですが、まさに1955年の讀賣新聞は、原子力平和利用というテーマを重要な政策課題だと思わせる役割を担いました。

1955年の讀賣新聞の見出し
1月 1日 米の原子力平和使節ホプキンス氏招待
1月 6日 ホプキンス氏来日の報に 新聞配達少年から
1月 8日 原子力の年 各界の声を聞く ホプキンス使節を迎えるにあたって
1月10日 原子炉の民間製造 米原子力委で許可発表
1月12日 販売上の制限なし 米原子力民間発電の燃料
1月18日 ノーチラス試運転
1月19日 米、原子力発電に本腰 民間企業へ助成策 核分裂燃料無償貸与も考慮
1月20日 試運転は満足 ノーチラス号
1月28日 広島に原子炉 建設費 2,250万ドル 米下院で緊急提案
2月10日 原子力マーシャル・プランとは 無限の電力供給
2月11日 米国内を洗う原子力革命の波 資本家も発電に本腰
2月12日 広島に限定せず「日本に原子炉建設」再提案へ イエーツ議員
3月 4日 各国の原子炉建設援助 米原子力委 工業界へ要請
3月 6日 原子力、電気商業用に
3月 9日 ローレンス博士も同行 来日の原子力平和使節団に
3月16日 本社招待 米の原子力民間施設 ホ氏、5月9日来訪
3月20日 産業界に原子力革命 ホプキンス氏来日を前に抱負を語る
3月24日 明日では遅すぎる原子力の平和利用
3月25日 機関車に原子力を利用 米原子力委、民間会社と契約
3月27日 『原子力未来船』(ユニヴァーサル映画製作の近未来SF映画)放送
4月24日 原子力平和利用と日本 原子炉建設を急げ
5月 9日 ホプキンス原子力施設への期待 新動力源時代へ
5月10日 鳩山首相と懇談 ホプキンス一行
5月11日 「原子力平和利用講演会」テレビ中継(日本工業倶楽部)
5月12日 各界代表と原子力懇談 日本の技術を期待 ホプキンス氏ら強調
5月13日 「原子力平和利用講演会」テレビ中継(日比谷公会堂)
5月14日 原子力発電への道 ハフスタッド博士 安価な燃料を約束
5月15日 ウラニウム、近く自由販売に ハフスタッド博士昼食会で語る
「有馬哲夫氏の『原発・正力・CIA』より抜粋引用」

2.日本テレビによる原子力平和利用キャンペーン
 1952年に正力が手に入れた新たなメディアである日本テレビでも、1955年以降、原子力に関する様々な番組が放映されました。

1955年 2月 「原子力の平和利用」(日本テレビ報道部製作)放送
1955年 3月 映画『原始未来戦』放送
1956年1月 新春座談会「原子力を語る」、日本テレビで放送
1956年 5月 「原子力発電の技術的諸問題講演会」(東京會舘)、放送
1957年 1月 「脚光をあびる原子力平和利用座談会」、日本テレビで中継
1957年 5月 「日米原子力産業合同会議」、日本テレビで中継
1957年 9月 正力、来日したロイ・ディズニーに『わが友原子力』の日本での放送を申入れ
1957年 9月 「原子力第一号実験炉完成祝賀会」、日本テレビで中継
1957年12月 ディズニーと日本テレビの間で『わが友原子力』放映契約成立
1958年 1月 日本テレビ、『わが友原子力』を放送
「有馬哲夫氏の『原発・正力・CIA』より抜粋引用」

3.讀賣グループによる原子力平和利用博覧会
 「博覧会」というメディアも積極的に原子力プロパガンダに利用されました。第五福竜丸の被爆事故以来、アンチ原発に傾いた日本の世論を巻き返したい米国の全面サポートのもと、正力率いる讀賣グループは、1955年11月から「原子力平和利用博覧会」を開催します。

合衆国情報局がこれまでのノウハウの全てをつぎ込み、満を持して挑んだ「原子力平和利用博覧会」が11月1日から12月12日までの六週間にわたって開かれた。(略)「原子力平和利用博覧会」はCIAも合衆国情報局も讀賣グループも驚く大成功を収めた。(略)12月12日に42日間の会期を終えたときには、博覧会の総入場者数(讀賣新聞発表)は36万7,669人にのぼっていた。(略)アメリカ情報局は入場者にアンケートをとっていた。それによればこの博覧会の前と後では次のような変化があったとしている。
(1)生きているうちに原子力エネルギーから恩恵を被ることができると考える人
    76パーセントから87パーセントへ増加
(2)日本が本格的に原子力利用の研究を進めることに賛成な人
    76パーセントから85パーセントへ増加
(3)アメリカが原子力平和利用で長足の進歩を遂げたと思う人
    51パーセントから71パーセントに増加
これに対し、ソ連の原子力平和利用については19パーセントから9パーセントに減少
(4)アメリカが心から原子力のノウハウを共有したがっていると信じる人
    41パーセントから53パーセントに増加
(略)原子力に対する日本人の考え方、またこれと絡めてアメリカ人に対する考え方を変える上でこの博覧会は絶大な効果を発揮したのだ。
「有馬哲夫氏の『原発・正力・CIA』より抜粋引用」

 このようにメディア王である正力は、CIAと一体となって、新聞、テレビ、博覧会などあらゆるメディアをフル活用して、原子力推進の機運を高めたのでした。 :evil:
 1955年12月原子力基本法が保革全議員の署名を得て議員立法として成立し、初代委員長に正力松太郎が就任。翌年、正力は原子力による産業革命をスローガンに総選挙に出馬し、一年生議員であるにもかかわらず、保守合同後の自民党鳩山政権の国務大臣に抜擢された。正力は、原子力委員長と科技庁長官のポストを手にして、原子力推進の権限を独占した。
 そして1957年8月日本初の研究用原子炉導入、1963年6月日本初の動力試験炉運転開始、1966年7月日本初の商業用原子力発電所東海1号炉営業運転開始に至る。
 1950~1960年当時、原子力世論の是非に関する世論調査は特に行われなかったものの、上記の世論操作により、推進一色に染め上げられた。
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 1970年代に入ると、原子力発電所の建設は計画通りに進められていたものの、他の公害問題と並んで原子力発電所の設置に対する反対運動が起こり始めた。1974年には、原子力船「むつ」の放射能漏れやその修理費等により国民は国の原子力開発政策に対して少なからず不信感を持つようになったが、1973年の石油危機の経験から、人々が石油代替エネルギーである原子力発電に期待したことで、推進に賛成する人の割合は反対する人の割合を上回っていた。
 しかし1979年のアメリカのスリーマイル島における原子力発電所事故 は、国外の事故であったにもかかわらず日本の世論に影響を与え、図のように賛成5ポイント減、反対5ポイント増
となった。しかし依然として賛成の割合が反対の2倍近くとなっている。
 1981年に敦賀原子力発電所において、一般排水路から放射性物質が検出される事故が起き、同時に隠ぺい工作が明るみに出るなど、原子力に対する不安・不信から賛成と反対の割合は近づいていくことになる。そして1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故 が旧ソ連で発生し、原子力に対する反対運動が強まり、日本の世論も初めて反対の割合が賛成の割合を上回ることになった。 :roll:
 その後も1991年美浜原子力発電所、1995年高速増殖炉「もんじゅ」、1997年東海村アスファルト固化施設で事故が起きたが、これとは別の要因でエネルギー政策に関わる問題が注目を集めてきた。それが地球環境問題であり、とりわけ地球温暖化問題に対する世界的な関心の高まりである。
これによって、賛成、反対の世論の割合は近づいていくのである。
図を見ると1990年から賛成と反対の世論がぐぐっーと近づいているのが気になります。このあたりについては次回に続きます。
調べていて意外だったのがディズニーの関わり。
米国政府は、ディズニーが世界に与える影響の大きさを十分に理解しており、各種プロパガンダに積極活用していました。
反米世論操作が ディズニーの科学映画『わが友原子力』の放映、そして東京ディズニーランド建設へと続いているのである。( ユニヴァーサル映画製作の『原子力未来船』も絡んでいるってことは、ひょっとするとUSJも!?)

List    投稿者 mtup | 2009-03-09 | Posted in 02.アメリカに食い尽される日本5 Comments » 

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コメント5件

 経済問題研究所 ~508号調査室~ | 2009.06.29 19:49

<人民元をSDRに組み込むことが狙い?>

元記事:China calls for new world reserve currency (Press TV:2009年6月27日) <人民元をS…

 ベンジャミンの(隠れ)ファン | 2009.06.30 20:09

面白い話ですが、ベンジャミンってどこから情報を得ているんでしょうね?
ただ、情報を得ているとしても、多くの情報から予測・分析している感じですから、核心部分に肉薄しているとは思えませんが、なんと云いますか・・・・鼻がきくタイプではあるのでしょうね。
核心に迫っているのならば、消されていてもおかしくないのですが(本人もその危険性には触れていますが)、守ってくれるバックもいるんでしょうね(たぶん)。
そうだとすると、ベンジャミン情報も何らかの意図が隠されているのかもしれないけれど、ゆんゆん情報も多いのは何とかして欲しい・・・・

 本郷猛 | 2009.06.30 20:43

ベンジャミンの(隠れ)ファンさん、コメントありがとうございます。
>ベンジャミンってどこから情報を得ているんでしょうね?
イルミナティからではないでしょうか。
故太田龍氏は「ベンジャミン・フルフォードはイルミナティの手先」と断じていましたが、確かに最近のベンジャミン氏は「イルミナティが過去の所業を反省した」とプロパガンダに転じている感もあります。
だからベンジャミン氏の情報も100%鵜呑みにはできないところがあって、結局は論理整合性でもって検証することが不可欠なのだと思います。

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