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2008年12月25日

『国際金融機関どうなる?』7.国際金融機関は何をやってきたか?(世銀編)~世界銀行は借金地獄への水先案内人~

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メリークリスマス m204
クリスマス本番、みなさまいかがお過ごしですか m176 m079
今日はあさおかGのクリスマス記事第2弾、世銀編です m207 m208


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第二次世界大戦後の1946年、世界にドルをばら撒くため世界銀行が作られました。『国際金融機関どうなる?』2.国際金融機関設立の目的 ~世界銀行はドルを世界にばら撒く為に作られた~
今回は、世界銀行はこれまで何をしてきたのか?具体的に見ていきたいと思います Rolling Eyes
まず、世界銀行とは5つの機関から成っていて、「世界銀行」はその総称として使われています。


m147 国債復興開発銀行(IBRD)リンク
世界銀行グループの中で最も歴史が長く、中所得国および信用力のある貧困国に融資
m147 国際開発協会(IDA)リンク
途上国のなかでも特に貧しい国々を支援するため設立された。無利子で貸出機関は35~40年。
m147 国際金融公社(IFC)リンク
途上国の民間セクターの活動を支援することにより、途上国の経済開発を促進することを目的とする
m147 多数国投資保証機関(MIGA)リンク
投資家が途上国に投資を行う際の非商業リスクを保障することで、途上国に対する外国直接投資を促進。
m147 国際投資紛争センター(ICSID)リンク
国際投資紛争の調停と仲裁を行う場を提供することで、外国投資の促進に貢献。

   
1946年、世界銀行はその業務を開始しますが、リンクの通り、役割をマーシャルプランに取って変わられ、1960年代には設立の目的だったヨーロッパの復興もすっかり終わり、初めの20数年間は思うように融資額が伸びませんでした m097 m097
ところが、1968年マクナマラが総裁に就任してから、融資額が激増 m096 m096
それまでの22年間で合計708プロジェクトに107億ドルの融資に止まっていたのが、マクナマラが就任してたった5年間でなんと Shocked 、760プロジェクトに134億ドルの融資を行い、世界銀行の影響力は絶大なものになっていくのです m261


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●マクナマラ就任以前と以降で何が変わった?
設立から25年間は、経済成長を刺激するインフラ整備への融資に費やされ、融資対象は日本、イタリア、フランス、オランダなど、高・中所得国 m033 がほとんどでした。
ところが、マクナマラはその融資構成を大きく変化させ、「開発」という政治的戦略のもと、貧困国にターゲットを絞るようになります m252

アメリカでは1943年、「食料を制したものは世界を制する tikara 」という考えに基づき、ロックフェラー財団による研究機関で、食糧戦略の一環として効率の高い農法の研究に着手。そこで、小麦やトウモロコシ、稲などの新品種が次々と開発されます m178 m178
メキシコでは1950年代小麦の自給を達成。1960年代にはフィリピン、インド、パキスタンなどへ広まっていくのですが、マクナマラはこれに目をつけたのです m250
1968年、マクナマラが世界銀行に就任した年、このプロジェクトは「緑の革命 m162 」と命名され、「開発」という名のもと、世界銀行がその普及と融資に力を入れはじめます。


●世界銀行の手法
ヨーロッパ復興から貧困国への融資へと対象が変わったため、世界銀行は新たにIDAを設立し、どこもお金を貸してくれないような最貧国へも無利子で貸付を行えるように制度を整えます。
融資は無利子ですが、いったん融資を受けるとそこから先には借金地獄が待ち受けています m252


途上国は輸送手段と販路を既に握られているので、先進国のように世界各地へと売りさばくことができません。貿易で豊かになろうと思えば一次産品の輸出を続けるしかなく、「緑の革命」を受け入れ、各国が競って輸出したため、価格が暴落します。そこで、途上国は再び融資を受けるのですが、その際に、借金返済のための構造調整プログラムを受け入れることを条件とされ、債務国は自国の経営権を失うことになります。
構造調整プログラムとは次のようなものです。
・国営企業の民営化
・各種規制緩和を始めとする、金融、投資、貿易の自由化
・医療、教育、福祉、保険、環境整備予算の削減。あるいは公務員の解雇、賃下げ。
・生産性や外貨を向上させる産業の促進
・高金利や通貨切り下げ
・付加価値税などの増税


つまり、
利益をあげられる公的部門は売却してその収入で借金を返済させる。
増税 m096 して国民からお金を集め借金を返済させる
公的サービスを切り詰めて借金を返済させる。
自国民が食べるものを作らせるのもやめさせ、外貨を稼げる換金作物を作らせ、それを外国に売って借金を返済させる。債務の返済はドル・ユーロ・ポンド・円など国際市場で他国の通貨と自由に交換できる強い通貨で行わなければならないので、外貨獲得のため、唯一外貨を稼げる一次産品を生産・販売することになります。
そうすると、さらに価格は暴落。それでも借金は返済しないといけないので、ダンピングして輸出。こうして、食べ物を作っているのにも関わらず、「飢餓輸出 m252 」と言われる現象が起こるのです。
通貨の価値を下げることで貿易黒字にし、借金を返済させる。しかし、通貨を切り下げると自動的に借金は膨らみ、途上国は借金地獄へと落ちていくことになるのです m002
そして、規制を緩和して、多国籍企業が参入しやすい環境を整える m214


世界銀行グループのひとつ、IFCは、現地企業への融資を行うが、例えば民営化された事業へ融資する。しかし、多くは現地に参入したアメリカ企業への融資となるので、そのお金はアメリカ企業へと吸い込まれていくことになるのです Evil or Very Mad


●世界銀行のしてきた悪徳プロジェクト例
m164 緑の革命
緑の革命とは、HYV種(高収量品種)の導入、灌漑施設の整備、病害虫の防除技術の向上、農作業の機械化などで穀物の生産性を飛躍的に向上させ、後進国を貧困から救おう、というプロジェクト。
しかし、実際は、緑の革命が広まれば広まるほど貧困は増え続け、途上国は新自由主義の市場へと飲み込まれていきます。緑の革命は初めから、貧困国からの冨の搾取を目的としていたのです。

HYV種を導入するためにはまず、ダム整備や道路整備、農業機械の購入などのインフラ整備に莫大な資金がかかります。
そして、HYV種を導入しても、HYV種は一代限りで種取りができないように遺伝子が組みかえられているので、次年度はまた新たに種を購入しなければならない。それに化学肥料と水、農薬を大量に必要とするので、土壌が汚染され、収量を確保するため、常に化学肥料を購入し、投入し続けなければいけなくなる、という悪循環が初めから用意されているのです。(これによって、種・科学肥料・農薬を販売するカーギルとモンサント、インフラ整備を請け負うベクテル等、アメリカ企業が大儲け!)
収量が上がるのは数年だけで、次第に塩害で畑は使い物にならなくなり、残るのは借金だけ。経済支援の名の下に貧困と死者が増加していきます。


m164 ボリビアのコチャバンバ水紛争
1999年、ボリビアのコチャバンバ市の上下水道事業が世界銀行によって民営化され、アメリカ企業のベクテル社が取得した。ベクテル社は水道料金を一気に2~3倍に値上げし、貧しい庶民は生活費の1/4を水道代の支払にあてないといけないようになってしまった。
当然値下げ要求のデモが起こるが、ベクテル社との契約を守るため、ボリビア政府は軍隊を出動させ、死者や数百人の重症者を出すが暴動は収まらない。結局2000年4月にベクテル社は撤退した。
ところが、世界銀行の機関「投資紛争解決国際センター」は、ボリビア政府に対してベクテル社が受けるはずだった利益の賠償として2500万ドルの支払をするように請求をした。


このように、世界銀行は「無利子」という甘い誘いを入口に、飢餓の拡大や貧困という悪行を行っているのです。
まさに“借金地獄への水先案内人”なのです m051


m118 クリックすると大きくなります。

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~参考図書~
『金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った』 安倍芳裕著
『緑の帝国』 マイケル・ゴールドマン著(山口富子訳)

コメント

「無利子の融資」っていうおいしい話に騙されたって感じですね。。。

市場原理(自分の利益第一)の中ではまさに、「タダより怖いものはない」んでしょうか(ToT)

  • しのぶ 2008年12月26日 17:48

国際金融機関と聴くだけで、普通の人は公的で公正な機関のように錯覚しますが、まったく、善人の仮面を被った吸血鬼ですね。
これからは、「国際○○機関」というのは背後に吸血鬼=金貸しがいるのだと理解しないといけないと思いました。

それにしても、後進国は、放っておいてくれればちゃんと幸せに暮らせるのに、無理矢理、開発という先進国の都合の詭弁を使って地獄に落とすとは、開発=市場原理主義ということを理解しないといけませんね。

しかし、このようなことが起こったのも、元をただせば先進国の市場飽和=貧困の消滅です。
だから、金貸しの基盤は、物的な貧困がなければ成立しないということを示しています。
これも、金貸しを規制した今後の新たな金融秩序を考えるヒントですね。

  • ヘンプヒルズ 2008年12月26日 18:12

『緑の帝国』 マイケル・ゴールドマン著(山口富子訳)

この本の内容は重要ですね。

もっと日本語訳分かりやすく書いてくれたらいいのに…

原資として日本の税金が大量にボッタくられています。

世銀やIMFが「正義の味方」かなんかだと勘違いしている人が日本には多いのは、危機的状況だと思います。

しのぶさんコメントありがとうございます^^

>市場原理(自分の利益第一)の中ではまさに、「タダより怖いものはない」んでしょうか(ToT)

「タダ」は融資を誘うエサなんですよね。
調べてて、このしくみ恐い(><)って思いました。

  • ぴんぐ~ 2008年12月28日 01:07

ヘンプヒルズさん、いつもコメントありがとうございます☆
私も調べる前までは世銀って世界の調和を考えてくれてるトコなんだ~くらいに思ってたけど、トンデモナイですよね。

>後進国は、放っておいてくれればちゃんと幸せに暮らせるのに

そうなんですよね~。
もっと豊かになれますよ~なんて耳元でささやいて、地獄に突き落とす(><)悪魔です・・・。

  • ぴんぐ~ 2008年12月28日 04:37

雅無乱さん、こんにちは!

『緑の帝国』、確かに訳が少し読み辛かったですね^^
国際金融機関の実態をもっとみんなに知ってもらって、たくさんの人とこのブログで勉強していきたいって思ってます。
これからもよろしくお願いしますね☆

  • ぴんぐ~ 2008年12月28日 04:43

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