2008年12月14日
FRBがFRB債を検討→新ドル切替の布石?

先ほどの記事「米国債が高騰しているのはなぜか?」に対して、「しずか」さんから貴重なコメントをいただいた。
なんと、FRBがFRB債の発行を検討しているらしい。米国債があるのに、なんでそんなことをするのか?
以下、Yahooニュース「米FRBが独自債の発行検討、財務省との競合懸念も=WSJ」からの引用。
[10日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は、初の試みとなるFRB債の発行を検討している。実現すれば、金融市場の安定を図るFRBに、追加的な柔軟性が加わることになる。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。政府債の発行はこれまで財務省の専管事項であり、FRBはドル紙幣の発行に携わってきた。しかし、クレジット危機が長期化し、経済がリセッションに陥るなか、FRB当局者らは新たな金融政策を求め、広範囲に視線を向けている。
関係筋によると、FRB当局者らはすでに、新たな概念を議会に説明している。しかし、この予備的協議が正式な提案、もしくはFRBの何らかのアクションにつながるかどうかは未だ明らかでない。
さらに、FRBの行動を規定する法律が、FRBに対し、通貨以外の債券の発行を明確には認めていないことが1つの障害になる可能性がある。
論議の中心にあるのは、FRBのバランスシートだ。コマーシャルペーパー(CP)やマネーマーケット・ファンド(MMF)、住宅ローン担保証券(MBS)、さらにはアメリカン・インターナショナル・グル??プ(AIG)など資金繰りに窮した企業の支援を試みた結果、バランスシートは8月以降、9000億ドル弱から2兆ドル強へと膨張した。
このバランスシートの膨張がFRBに複雑な影を投げている。クレジット危機の初期段階では、FRBは保有する財務省証券を取り崩し、それを新規プログラムの資金源としていた。しかし、FRBの国債保有額はすでに約4760億ドルにまで減少し、このうち一部はすでに別のプログラムに充当されている。
FRBはまた、財務省に資金を依存してもいる。財務省はFRBの求めに応じて債券を発行。これを売却して得た資金をFRBに預金し、FRBがこれを使用するといった構図が存在してきた。しかし、財務省は11月、FRB向けの支援を削減すると発表。債券発行額が法で定められた上限に迫りつつあることがその理由だ。
一部のエコノミストは、FRB債の発行は新たな問題を引き起こす可能性がある、と指摘している。米カーネギー・メロン大学テッパー・スクール・オブ・ビジネスのエコノミストで、かつてリッチモンド地区連銀の上級スタッフを務めたマービン・グッドフレンド氏は、FRBが債券を発行すれば、すでに大量の債券を発行している財務省との競合関係が生じる可能性がある、と述べた。グッドフレンド氏は「政府債発行の調整で問題が生じるだろう。FRB債は財務省証券と似た存在になる。これら両者が、同じ市場で競合することになるだろう」と述べた。
FRBがFRB債を発行する!
これには正直驚いた。なんで、そんなことをする必要があるのか?
それに対して『いつも感謝している中年 の独り言』 [私の妄想を記録に残す-単なる悪夢に終われば良いのだが]
下記の記事を見て、私は二つの妄想を抱いた。
①もしかすると,FRB債が、新ドル切り替えのプロセスの第一段階なのか?
財務省証券を発行しているのに、何故 FRB債が必要なのか?
それは私のような素人を騙して、「如何にも、財務省証券の発行額が、信用の上限以下に押さえた」ように見せる為なのか?
いやいや、素人を騙せても、プロは騙せるはずがない。
では 何の為なのか?
目的は一つ。ペーパーマネーを発行、増刷する為なのだ!
ペーパーマネーの増刷が目的であれば、FRB債の発行を議会で審議する必要などない。 二種類の国債を発行する必要性は全く無い。私が合理的に納得出来る回答は唯一、新ドル切り替えしか見つからない。
財務省証券⇒新ドル切り替えの大統領令発令⇒FRB債の発行開始
そう、財務省証券は、現在の米ドルが単位。
そして、ドル切り下げ。
しかし、大統領発令後のFRB債は、価値が減価した新ドルが単位。
金なみに強い日本円を持つ日本人投資家が、昔は円高の時、米国の財務省証券や米ドルを買いました。今回はどうでしょうか?本日午後88円。 それで、リターンの少ない米ドル定期預金やMMFを争ってするでしょうか? 米ドルは安全な逃避地帯と私には思えません。
不良債権を抱えて資産状況が悪化しているFRBがFRB債を発行して、誰が信用するのか?
FRBとドル紙幣の信用の源泉はアメリカ国家と米国債の信用である。それと切り離したFRB債などクズ債権以外の何物でもない。
にもかかわらず、なんでFRB債を検討するのか?
『いつも感謝している中年 の独り言』さんの仮説(新ドル切替と同時に、新ドルを単位としたFRB債の発行)は検討に値する。しかし、この仮説だと、新ドルは国家紙幣に他ならない。
FRBの発行するドル紙幣の価値を担保するのが米国債というのがこれまでのスキームだが、新ドル紙幣の価値は、クズ債権であるFRB債が担保できるはずがないからだ。新ドル紙幣の価値を担保するものが他にない以上、それが通用する道は国家紙幣とするしかない(金や他の現物と兌換という可能性も残るが・・・)
想像逞しくすれば、アメリカは新ドル=国家紙幣へのシミュレーションを着々と進めつつあるのかもしれない。
では、新ドルが国家紙幣だとしたら、それとFRB債はどんな関係なのか?
FRBが単なる一つの民間銀行となって、その資金調達のための社債か? 「財務省は11月、FRB向けの支援を削減すると発表」という辺りが、FRBはただの民間銀行となって自力更生せよとの示唆なのかもしれない。
未だ分析不十分ですが、貴重な情報だったので、取り急ぎ投稿します。
みなさんからのご意見や大胆な仮説を期待しています。
- by hongou at 22:04



コメント
WSJの記事、読みました。WSJの書き方ですと、凄く分かりにくくなっていましたが、このロイター記事は明解ですね。
米国債暴落への布石でしょう。FRBというのはやはり油断の成らない組織だ。
アルルの男・ヒロシさん、コメントありがとうございます。「ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報」いつも拝読させていただいてます。
「米国債暴落の布石」説ですか。米国債を暴落させて、その代わりにFRB債という仮説でしょうか。その場合はFRB債に信用を付加する仕組みが必要になりますが、どんな仕組みなんでしょうね?
いつもTBありがとうございます。
米国債の動き、興味深いものがありますね。今後もリポートいただけると嬉しいです。
素人の妄想推理からすると、北米統一通貨アメロ立ち上げの伏線なんでしょうか。そうすると担保は北米経済圏の経済成長やカナダを中心とした埋蔵資源ってことになるのでしょうか。
またFRB債がドル建てなのか、他通貨(円、元、ユーロetc?...)で行われるのかで意味合いも変わってきそうですけど…。
FRB債を発行する理由があるとすれば、FRBが資金不足に陥っており、従来の資金調達手法では資金調達できなくなったと言うことでは。
FRBが資金を調達する方法は、国に預金してもらう、ドル紙幣を印刷する、保有資産を売却する、といったあたりが考えられます。
国に預金してもらうのは、国が国債を発行しその売却益を預けてもらうと言う形のようですが、国債の発行額にも制限があり、頭打ち。
ドル紙幣を印刷するのも、好きなだけ印刷できるわけではないのでしょう。
保有資産の売却も、保有資産を全て売ってしまえば、それ以上ありません。
とうことで、国債と二重発行ではなく、万策つきたからFRB債発行では。
ふしぶじゑ日記さん、ありがとうございます。いつも拝見しております。
北米統一通貨アメロについては、「約1億500万人もの人口を抱える新興市場国メキシコを、北米共通通貨圏に収める」と原田武夫氏が書かれています。http://money.mag2.com/invest/kokusai/2008/12/post_91.html
メキシコを市場化することで延命する目論みかもしれませんね。ありえない話ではありません。これまでもアメリカは移民流入させることで貧困層を人工的に作り出して市場を拡大させてきた経緯がありますから。
今後も米国債ウォッチングを続けます。期待して下さいね。
FRB債って、どう考えてもごまかしとしか思えません。米国債の信認も怪しくなってきたので、なんだかよく分からないもので急場をしのぼうとでも思ったんじゃないですか?
考えたのはバーナンキですかね。ばらまける金も尽きたってことを云ってるようなもんなんですが、どこまで自信をもってるんですかぁ、この人は?
FRB債の発行を検討しているとは知りませんでした。
ジャパンハンドラーズさんの記事を読むと、米国債は法律では11.3兆ドルまでと定められており、既に10.6兆円の債務を計上しているようです。
これ以上債務を抱えることができないから、FRB債の発行を準備しているのでしょうか?
であれば、目先的としか言いようがありませんが・・・