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2007年11月24日

バーナンキFRB議長は今の金融不安を見越して選ばれた

米サブプライムローンを発端として7月におこった欧州のコールローン取引における信用危機以降、FRBやECB(欧州中央銀行)、日銀は世界金融破綻をさける為に過去最大の資金注入を実施した。その後もFRBは利下げと資金注入を続けている。
 
そのFRB現議長のバーナンキは、2002年にFRB理事として赴任して来るまでワシントンではまったく無名の存在であった。彼は異例の早さで2006年2月1日にFRB議長に就任した。
 
ブッシュ大統領が、次期FRB議長にバーナンキを指名すると発表した時、『ニューヨーク・タイムズ』紙は、この人事を「異例な人事」と評し、他のメディアも「サプライズである」と書いた。前任の「マエストロ(巨匠)」と呼ばれるグリーンスパンの後任として誰もが「頼りない・・」と感じていたのである。
 
しかしこの異例の抜擢は今の事態を予測したはまり役の人事であり、バーナンキを選んだのはディヴィッド・ロックフェラーだという。
 
そのバーナンキは、"ヘリコプター・ベン"と呼ばれている。
 
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現FRB議長のベン・バーナンキとグリーンスパン
 
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以下、副島隆彦「ドル覇権の崩壊」から引用です。
 

米経済の景気減速は既に明らかな状況となっており、金融財界の支配階層の間では、住宅バブルが崩壊して資産デフレに陥ることは、もはやどうしようもないものとして受け入れられつつある。アメリカはやがてまず不況(景気後退)に突入するのである。そして、その次に大きな悲劇が襲いかかる。
 
(中略)
 
それではこのような緊迫した状況下で、なぜベン・バーナンキのような青二才の能力のない人物をFRB議長にしたのか。一体、誰が選んだのか?このことは、なんと言っても、彼が"ヘリコプター・ベン"と異名を取っている点に表れている。バーナンキは"ヘリコプター・ベン"と米財界では呼ばれているのだ。
 
いざという時には、彼はなりふり構わず、"機械的、自動的に"、大量に、米ドル紙幣を刷り散らかすことを期待されている人物だからである。そして、お札(ドル紙幣)をまるで空からヘリコプターで撒くように、市中に大量に散布するのである。一気に押し寄せる信用収縮(クレジット・クランチ)による信用不足に、応急措置で対応するために、全ての銀行の窓口に現金を山積みにするだろう。
 
彼はかねてからインフレ・ターゲティング政策の導入を持論としてきたことは有名だ。住宅バブルが崩壊してデフレ圧力が強まる場合に、信用収縮(クレジット・クランチ、銀行は強引に融資金の回収をはじめる)の事態が起きて、それが「取り付け騒ぎ」(バンク・ラニング)となって表面化する。そうなることで、金融恐慌が起こる可能性が高い。だからFRBはその前に、自動的に迅速に、瞬時に通貨量(流動性という)を一気に増やして、緊急の金融緩和政策を推進していくことが彼に大きく期待されていることなのだ。

 
バーナンキ議長は、ハーバード大学に提出した自分の博士論文で、実際にこの「いざとなったらヘリコプターで空から紙幣を撒くようなことも辞さない」と書いている。
 
1930年代の大恐慌下における有効な政策対応として、当時の優れた金融経済学者であるアーヴィング・フィッシャーの「貨幣の流通速度論」がある。そして、それをしっかり真似して生まれたのがシカゴ学派のマネタリズムを創始したミルトン・フリードマンの理論である。バーナンキもまた、フリードマンに従って「いざという時にはベース・マネーを直接的に増大させることがどうしても必要だ」という論文を書いている。
 
だから、バーナンキはディヴィッド・ロックフェラーの眼鏡にかなったのでFRB議長に抜擢されたのだ。本当はバーナンキは田舎者の三流金融情報誌の記者あがりである。日本の竹中平蔵とよく似た、「立派な学者」に作り上げられた男だ。今から思えばミルトン・フリードマンも、大くわせ者の経済学者だった。
 
アメリカの住宅バブルが崩壊すれば、多くの家計(国民生活)を中心に企業も金融機関もバランスシート(貸借対照表)が毀損してしまう。そして深刻なデフレ圧力が高まるだろう。それは突発的な金融恐慌の恐怖へとつながる。
 
だからバーナンキ議長は、その際には目先の政策には一切対応せずに、むしろほったらかしにして、それよりも迫り来る巨大な信用崩壊(金融システムの崩壊)の危機にだけ対処しようと構えている。それまでは、自分はじっと動かないで、いざという時に大きく金融緩和政策を推進しようとしている。彼はそのために選ばれた特殊な人間なのだ。

 
これが事実だとすると、アメリカの経済危機は数年前に既に確実なものと予測されおり、その予測通りに今バーナンキが活躍していることになる。
 
一説にはアメリカ自身による自滅説も浮上しており、通貨や金融の多極化を志向する国際金融資本がアメリカを離脱して世界に拡大しようとしている可能性は否定できないものがある。
 
どこまでが既定路線で、この先はどの様に仕組まれているのか?
闇はまだまだ深そうだが、事実は少しずつ引きずり出されているのではないだろうか。
 
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by コスモス

コメント

 竹中平蔵氏が目指していた資本経済における公共財の概念の軽視(公共財をひっくるめて「社会主義的政策と批判」)は、我が国において郵政民営化のメリットだけを声高に主張し、有権者を「小泉郵政劇場」に狂奔させました。

 >日本の竹中平蔵とよく似た、「立派な学者」に作り上げ>られた男だ。今から思えばミルトン・フリードマンも、大く>わせ者の経済学者だった。

 アメリカ型の新自由主義政策が飽和点に来ている我が国にとっては、対岸の火事ではなく由々しき事態です。

くまがわ直貴さん。はじめまして。コメントありがとう御座います。

歪(ゆが)みまくった経済システムに日本を含んだ全世界が翻弄されているといった印象を持っています。

多くの経済学者は、アメリカが推進してきた歪んだシステムを前提(不動のもの)としてそのシステムを進めるわけですが、その結果、ますます歪みが大きくなっていくことは必然です。

そんな経済学者に政治の舵を切らせるようなマネをさせてはいけません。世の中がますます混乱するだけですね。

  • コスモス 2007年11月26日 19:20

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